ドラフト1位。
その響きは、いつだってファンの期待を膨らませる。
即戦力なのか、将来の主軸なのか。
どういう未来を見せてくれるのか――。
今回振り返るのは、2012年ドラ1の大型内野手、
白崎浩之(しらさき・ひろゆき)。
“成功しなかった”と言い切るには酷だし、
“活躍した”と言うと少し違う。
なんとも評価が難しいままユニフォームを脱いだ男だ。
🧢 大学ナンバーワンクラスの内野手だった白崎
白崎は埼玉栄高から駒澤大に進み、
大学4年春には 打率.395で首位打者&ベストナイン を獲得。
- 184cm/90kgの大型内野手
- ショートを守れる身体能力
- バットに当たれば飛ぶ強打
- 俊足・強肩のバランス型
当時の大学日本代表クラスの逸材で、
ドラフト1位も「そりゃそうだ」という評価だった。
ベイファンも、
「ついにショートに未来のスターが来た!」
と本気でワクワクしていた。
⚾ デビューから“出場はしていた”。しかし物足りない
ルーキーイヤーの2013年、白崎は早々に一軍へ。
- 47試合
- 打率.212
数字は物足りないが、ルーキーとしては悪くない。
問題はここからだ。
📉 ショート定着に苦しむも、魅力は随所に
● 2014年:101試合
打率.234/1本
→ 守備は良かったが打撃が伸びず。
● 2015年:81試合
打率.225/6本
→ パワーの片鱗を見せる。
● 2016年:92試合
打率.218/6本
→ 「打てる大型内野手」の片鱗が見えたが安定しない。
打率が伸びず、
「覚醒するかも!」
「いや、もう一歩が遠い…」
そんな感じでベイファンの心を持っていくタイプの選手だった。
😥 2017年、一気に下降線へ
プロ5年目の2017年。
ここがターニングポイント。
- 34試合
- 打率.185
- 4打点
この年の白崎は完全に苦しんだ。
バッティングが崩れたことで守備にも影響が出始め、
持ち味のはずだった「総合力」がかみ合わなくなっていった。
🔄 トレード、そしてオリックスでも復活できず
2018年途中、白崎はオリックスへ移籍。
しかし出場試合は…
- 2018:30試合
- 2019:25試合
- 2020:3試合
と、年々減少。
2020年オフ、戦力外通告。
🧩 ファンとしての正直な評価:
白崎は “失敗” ではなく “未完成のまま終わった選手”
白崎は8年間で 413試合出場。
これはドラ1として「出場機会は十分もらっている」側の選手だ。
NPB通算成績
- 打率 .220
- 本塁打 16
- 打点 52
「全然ダメだった」という選手ではない。
むしろところどころに強烈な魅力があった。
- 打球速度はチームトップ級
- 守備の動きは美しい
- 体格も恵まれていた
- ちょっとロマンを感じる場面も多かった
ただ…
「覚醒が見えた瞬間ほど次の年に帳尻が合わなくなる」
というベイスターズらしさ全開の選手でもあった。
🌱 引退後は野球教室のコーチへ
独立リーグ・大分B-リングスでの選手兼任コーチを経て現役引退。
現在は 埼玉西武ライオンズアカデミーで指導者 に。
プロで伸び悩んだ選手が、
その経験を次世代に伝える仕事につくのは本当に素晴らしい。
🏁 まとめ:
白崎浩之という大型内野手は、
「あと一歩の才能」と「プロの壁」の間で揺れ続けたドラ1。
期待値が高かった分、
物足りなさも大きかったけど、
彼がいた時代があったからこそ、
今の“強いベイスターズ”の編成はより洗練されていった。
苦しんだドラ1たちの歴史の上に、
今がある。



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